黒牢城 読みどころ

歴史小説?ミステリー小説?

黒田官兵衛と荒木村重の駆け引きが小説で繰り広げられる『黒牢城』(著・米澤穂信)

どちらかというと私は小説の話題作は避けるのですが、今回は何となく手に取ってみましたところ、とても面白かったので、記事として書いてみることにしました。

登場人物は、戦国武将の荒木村重と黒田官兵衛(小寺官兵衛)。

黒田官兵衛のことは知っていましたが、荒木村重については名前を聞いたことがあるぐらいで、ほとんど知りませんでした。

私のようにあまり戦国時代の歴史を知らない方でもどんどん引き込まれていくのでおすすめです。

章の成り立ちがわかりやすい

この本の特徴として、章の成り立ちが非常にわかりやすいことです。

なぜか書籍紹介ページなどには載っていなかったので、記載します。

序章 因
第一章 雪夜灯籠
第二章 花影手柄
第三章 遠雷念仏
第四章 落日孤影
終章 果

これを見ておわかりいただけますように「因果」で4章が挟まれているという構成です。

序章を読むと、ここが終章とちょうどつながっているんだろうなぁというのは予想できます。

そして、冬からはじまる第一章を読めば、この続きがどのような展開になっていくのかもなんとなく予想ができます。

構成がスッキリしていると、非常に読みやすいと個人的には思います。もちろん予想はつくといってもなんとなくであって、実際に読み進めるとユニークな仕掛けがしてあるので、引き込まれていきます。

荒木村重は戦国武将の中では特殊な人生?

荒木村重のことを私はあまり知らなかったのですが、読後にいろいろ調べていましたら、かなり特殊な人生を歩んでいるように思いました。

行動には不可解なことが多く、「なぜそもそも謀反をしたのか?」「なぜ◯◯を捨てたのか?」などなど、憶測が読んで、さまざまな研究者の方も説を唱えているようですね。

実際のことはよくわかりませんが、行動だけ見ると奇怪な動きをしているように思います。

歴史好きにもミステリー好きにもどちらもオススメ

歴史小説・時代小説が好きという方もそうですが、歴史はそうでもないけれどミステリー小説が好きという方にもオススメです。

私はどちらもそこそこ好きなほうだったので、より合っていたのかもしれませんが、どちらか片方だけに興味があったとしても、面白く読むことができます。

著者の本をはじめて読みましたが、読みやすい文体の方だと思います。

時代背景なども考えると、わかりやすいです。

間接的ではありますが、織田信長・羽柴秀吉・竹中半兵衛などの有名どころももちろん出てきます。

キャッチコピー「謎が解けたときあなたの前で歴史は変わる」について

本書のキャッチコピーは「謎が解けたときあなたの前で歴史は変わる」です。

これについては多少そういうところがあるかもしれませんが、ちょっと大げさなキャッチコピーなのかもしれないと個人的には思ってます。

ただ、このキャッチコピーによって手に取るひとがかなり増えていると思うので、うまいキャッチコピーですよね。

「どういう風に変わるんだろう?」と思いながら読みますので、それだけでもキャッチコピーの効果としては成功です。

あとは直木賞受賞というのはやはり「これなら大丈夫かな」と思うので、こういうところはじわじわ補完要素として効果を発揮しています。

もちろん、内容は面白いので興味のある方は手にとってみてください。