こんにちは、コピーライターの狩生です。
コピーライティングを仕事にしている人を「コピーライター」と言います。それに対してライティングを行う人のことは「ライター」と言いますよね。
では、いきなりですが「ライティング」と「コピーライティング」の違いとは何だと思いますか?
今日の記事は
- ライターになりたい
- コピーライターになりたい
- コピーライティングを自社のチラシやホームページ等で活用したい
こんな方に役に立つ内容です。
ライティングとコピーライティングの違いとは?
ライターは出版業界を中心に活躍する人、コピーライターは広告業界の人…そんなイメージもあるようです。
また、ライターは長い文章を書き、コピーライターは短い文章を書くというイメージもあるようですが、必ずしもそうとも言えません。
先に私なりの結論をお話ししてしまいますと、
ライティングとは、伝えたい内容を文章にして【伝えること】が目的なのに対し、コピーライティングとは読み手に【行動をしてもらうこと】が目的。
ここがライティングとコピーライティングの決定的な違いだと考えています。
ライティングのゴールは、文章の内容が伝わればOK。機能説明とか、仕様の紹介など。読み手に内容が伝わり、理解してもらうことが目的になります。
ですが、コピーライティングは、文章を読んで内容を理解してもらうだけでなく、もう一歩踏み込んで「この商品を使ってみよう」とか、「この店に行ってみよう」といった思いを起こさせて、実際に行動させなければなりません。
では、このような結論に至った経緯を含め、ライティングとコピーライティングの違いをもう少し細かくみていきましょう。
ライティングとは?
英語のwritingを訳すと、書くこと。つまり、文章を執筆したり、日記やブログをつけたりするのもライティングに含まれます。商品の取り扱い説明書を書くのもライティングです。
商品やサービス、その日のできごとなど伝えたい「物事」にフォーカスして書くのがライティングだと言えます。
コピーライティングとは?
それに対してコピーライティングというのは、対象の人(読者、ターゲットと言ったりしますね)に対して行動を起こさせるための文章を書くことを言います。
ですから、読み手にいくら「へぇ~いいね!」と思ってもらえたところで、実際に購入するとか、その場所に行くといった行動を起こしてもらえなければ目的は達成できていないのです。
ここが難しいところ…。
「いいね」と良い評価をもらえても、「ふむふむ、分かった」と納得してもらえても、それだけではダメ。
では、対象の人が実際に動こうと思うような文章を書くためには、どのようにすればよいのでしょうか?
コピーライティングには実現する「その先の世界」を見せることが必要
私が心がけているのは、ターゲットとなる読者が実際にその行動を起こした先に何が待っているのか。「その先の世界」を見せるようにすることです。
- この商品を手に入れることで、どんなメリットがあるのか?
- どんな気持ちになり、どんな自分になれるのか?
「もしも○○したら、こんなに良いことがある-」
コピーライティングの成否には、ターゲットに「その先の世界」での体験をいかに具体的かつリアルに、魅力的に感じさせるかにかかっているのです。
だから、コピーライティングというのは文章を書くのが好きな人よりも、プレゼンが上手い人の方が向いていたりします。
3つの具体例
では、具体例を見ていきましょう。今ニーズの高まっている3つの商品・サービスをライティングとコピーライティングの2つで表現することで比較していきましょう。
1.マスク
●ライティング
「メッシュ素材を使っているからムレにくい」
事実や機能を伝えることを目的とした文章なのに対し、
●コピーライティング
「1日中付けていても化粧落ちしません!」
このマスクを利用することで、どんなメリットが待っているのか?その後の世界を見せています。
2.オンラインミーティングシステム
●ライティング
「回線を2倍強化しているので、落ちにくい」
機能面での従来品との違いを表現しているのに対し、
●コピーライティング
「大事な取引先との商談でも、途切れる心配がありません」
実際に利用した時に何が得られるかがイメージできるよう、より鮮明に表現されています。
3.デリバリー
●ライティング
「30分でお届けすることができます」
事実をただ伝えているのに対し、
●コピーライティング
「まるでキッチンで調理したてのようなアツアツの料理が食べられます」
デリバリーを注文した時に得られる状況が容易に想像できるような文章になっています。
ライティングとコピーライティング、どちらが大事なのか?
今見てきたように、ライティングとコピーライティングには
「伝えること」を目的とするのか、その先にある「読者の行動」を目的とするのかという点で、明らかな違いがあることがわかりました。
では、ライティングとコピーライティングどちらが大切なのでしょうか?
答えは、どちらも大事。
たとえば商品説明をする時など、端的に素材や機能を説明する時は、回りくどい表現は要りません。事実をライティングすることが必要です。
しかし、その商品を実際に売り込もうと思ったら、ターゲット顧客に購入していただくために、これを手に入れたらどんな未来が待っているのか?どんな使い方ができるのか、何に役に立つのか、鮮やかに想像力を掻き立てるような文章が必要です。
そして、そんな文章を書くにはコピーライティングが最適です。
つまり、同じ商品についてでも、購入を促すための宣伝となるチラシやポップなのか、購入したお客さまが読む取扱説明書なのか、その文章の目的次第でライティングとコピーライティングどちらが求められているのか?…を判断して選択していく必要があります。
自社商品・サービスを文章でもっと際立たせたい!
そんな時は、ライティングとコピーライティング両方の技術を上手く使い分けて表現してみてください。
文章づくりは目的意識の持ち方次第で大きな差が出ます。ぜひ試してみてください。