こんにちは、コピーライティング専門会社・ワードメーカー株式会社の狩生です。
『国家はなぜ衰退するのか(上)』を読みました。下はまだ読んでません…
なかなか骨太な本です。紹介文はこちら。
世界にはなぜ豊かな国と貧しい国が存在するのか?その問いに答える鍵は、地理でも、気候でも、文化でも、あるいは為政者の無知でもない。問題なのは政治・経済上の「制度」なのだ。
要は、なぜ富める国と貧しい国に分かれてしまったのか?ということを著者らの視点から解き明かした本です。
この論点でいうと、ジャレド・ダイアモンドの『銃・病原菌・鉄』が有名ですが、実は地理的要因などではないんですよ、というのが本書が言及していることです。
“差異”が生じた理由について伝えられています。
この本の中でわかりやすい論点としては、
- 収奪的な制度
- 包括的な制度
この2つです。
収奪的な制度というのは、一部の人が権力や富を独占するような国家の制度のことです。
包括的な制度というのは、一部の人が独占しているわけではなく、自由があり多くの人が参加できるような制度のことです。(権力や富を得ることがある程度誰にでも可能な社会)
また、政治制度が経済制度を決めているということについても触れられています。つまり、包括的な経済制度であっても、政治制度が収奪的であると、問題があるということです。
独裁国家や民主国家などと分けられることがありますが、政治と経済でそれぞれで分けていくと、この考え方はたしかにわかりやすいかもしれません。
たとえば、中国の場合は、一党独裁体制なので、収奪的政治制度でありながら、包括的経済制度でもあるということです。
本書でも、中国の成長については悲観的に語られています。
実際どうか?ですね。
このあたりは、私も正直わかりません。
本書の内容は、めちゃくちゃわかりやすい論点に整理されているのですが、世の中をそんなにシンプルにしていいのか?…という疑問もあります。
ただ、わかりやすい視点なので、この視点をもとに他にも当てはまるのかを検証していくと面白そうです。