こんにちは、コピーライティング専門会社・ワードメーカー株式会社の狩生です。
「新しい企画のアイデアが思いつかない」
「考えが煮詰まってしまい、行き詰まりを感じている」
このような悩みを抱えていませんか。創造的な仕事をしていると、アイデアが出ずに困ってしまう場面は誰にでもあるものです。
そんな時に役立つのが、アイデア発想を強制的に促すフレームワーク「オズボーンのチェックリスト」です。
- オズボーンのチェックリストとは?
- オズボーンのチェックリスト9つの質問
- 1. 転用 (Put to other uses) – 他の使い道はないか?
- 2. 応用 (Adapt) – 他からアイデアを借りられないか?
- 3. 変更 (Modify) – 何かを変えられないか?
- 4. 拡大 (Magnify) – 何かを大きく・強く・高くできないか?
- 5. 縮小 (Minify) – 何かを小さく・低く・短くできないか?
- 6. 代用 (Substitute) – 何かで代わりができないか?
- 7. 再調整 (Rearrange) – 要素や順序を入れ替えられないか?
- 8. 逆転 (Reverse) – 何かを逆にできないか?
- 9. 結合 (Combine) – 何かと組み合わせられないか?
- オズボーンのチェックリストAIのご紹介
- まとめ
オズボーンのチェックリストとは?
オズボーンのチェックリストとは、レックス・F・オズボーン氏が考案した発想法です。
ブレインストーミングの生みの親としても知られる同氏が作ったこのリストは、9つの決まった視点から物事を問い直すことで、思考の枠を外し、新しいアイデアを生み出すことを目的としています。
なぜアイデア発想に有効なのでしょうか?
私たちの思考は、無意識のうちに過去の経験や常識に縛られがちです。そのため、同じような発想しか出てこないという壁にぶつかります。
オズボーンのチェックリストは、この思考の「癖」を強制的にリセットしてくれます。「もし〇〇してみたら?」という半ば強制的な質問に答えていくことで、これまで考えもしなかったような視点に気づき、アイデアを多角的に広げることができるのです。
オズボーンのチェックリスト9つの質問
では、具体的にどのような質問があるのでしょうか。ここでは、身近な「ビニール傘」をテーマに、9つのチェックリストを適用する例を見ていきましょう。
1. 転用 (Put to other uses) – 他の使い道はないか?
今あるものを、本来の目的とは違う使い方で活用できないか考えます。
- 質問例: このビニール傘を、雨を防ぐ以外に使えないだろうか?
- アイデア例: 強い日差しを遮る日傘にする(UVカット機能を付加)、撮影用のレフ板として使う、演劇の小道具として活用する。
2. 応用 (Adapt) – 他からアイデアを借りられないか?
過去の事例や他の分野の成功例など、似たようなアイデアを参考にできないか考えます。
- 質問例: 他の製品の良いところを、この傘に応用できないだろうか?
- アイデア例: スマートフォンの紛失防止タグの技術を応用し、置き忘れを通知してくれる傘。
3. 変更 (Modify) – 何かを変えられないか?
意味、色、動き、音、匂い、形、様式など、何かを変更できないか考えます。
- 質問例: この傘の色や形、デザインを変えられないだろうか?
- アイデア例: 風を受け流す非対称な形の傘、持ち手が肩にかけられるフック状になっている傘。
4. 拡大 (Magnify) – 何かを大きく・強く・高くできないか?
時間、頻度、強さ、高さ、長さ、価値など、何かを付け加えて大きくしてみます。
- 質問例: この傘をもっと大きく、または強くできないだろうか?
- アイデア例: 親子やカップルで入れる超大型の傘、骨の数を増やして耐久性を極限まで高めた傘。
5. 縮小 (Minify) – 何かを小さく・低く・短くできないか?
何かを省略したり、小さくしたりできないか考えます。
- 質問例: この傘をもっと小さく、軽くできないだろうか?
- アイデア例: ジャケットのポケットにも収まる超小型・軽量の折りたたみ傘。
6. 代用 (Substitute) – 何かで代わりができないか?
人、物、材料、製法、場所、エネルギーなど、他のもので代用できないか考えます。
- 質問例: 傘の素材や部品を、何か別のものに代えられないだろうか?
- アイデア例: 骨の素材を鉄から、より軽くて丈夫なカーボンファイバーに変更する。
7. 再調整 (Rearrange) – 要素や順序を入れ替えられないか?
構成要素、パターン、レイアウト、順番などを入れ替えてみます。
- 質問例: この傘の構造や組み立ての順番を入れ替えられないだろうか?
- アイデア例: 傘を畳んだ時に、濡れている面が内側になるように構造を再調整する(逆さ傘)。
8. 逆転 (Reverse) – 何かを逆にできないか?
役割、機能、プラスとマイナス、上下、左右、前後などを逆にしてみます。
- 質問例: 雨の日の憂鬱な気分を、逆に楽しくできないだろうか?
- アイデア例: 傘の内側に満点の星空や青空のデザインを施し、見上げるのが楽しくなる傘。
9. 結合 (Combine) – 何かと組み合わせられないか?
目的、アイデア、部品などを組み合わせて、新しい価値を生み出せないか考えます。
- 質問例: この傘と、全く別の機能を組み合わせられないだろうか?
- アイデア例: 持ち手にLEDライトを組み込み、夜道を安全に照らす傘。夏場に涼しい風を送る扇風機付きの傘。
オズボーンのチェックリストAIのご紹介
ここまで読んで、「なるほど、便利そうだけど一人で全部考えるのは大変そう…」と感じた方もいるかもしれません。
そこで、このオズボーンのチェックリストを、もっと手軽に、そして対話形式でアイデア出しができるGPTs(ChatGPTのカスタマイズ版)を作成しました。
GPTs「オズボーンのチェックリスト発想支援」
使い方はとても簡単。あなたのアイデアを入力するだけ
このツールの使い方は非常にシンプルです。
- 上記のURLにアクセスします。
- チャット画面に、あなたが広げたいアイデアやテーマ(例:「新しいお菓子の企画」「オンラインイベントの集客方法」など)を入力します。
- あとはGPTsが、オズボーンのチェックリストの9つの視点に基づいて、あなたに質問を投げかけ、アイデアの壁打ち相手になってくれます。
煮詰まった頭をリフレッシュし、一人では思いつかなかったような斬新な切り口を発見する手助けとなるはずです。
まとめ
今回は、アイデア発想に行き詰まった時の突破口となる「オズボーンのチェックリスト」について、その考え方と具体的な使い方を解説しました。
- オズボーンのチェックリストは、9つの視点で強制的に発想を促すフレームワーク
- 「転用・応用・変更・拡大・縮小・代用・再調整・逆転・結合」でアイデアを広げる
- 思考の癖を取り払い、自分では思いつかない視点を得られる
- 専用のGPTsを使えば、誰でも手軽に実践できる
アイデアは、才能だけで生まれるものではありません。今回ご紹介したような「思考の型」を知り、活用することで、誰でも発想力を鍛えることができます。