文章についてこんな議論があります。
「ここはこういう風に削ったほうがいいかも」
「ボリュームが多いから、減らしたい」
「もっと簡潔にしたいから、シンプルな表現で」
ホームページやチラシ、パンフレットを見て、「なんかこれってボリューム多いよなぁ」って思うことありますよね。私もときどきあります。簡潔に表現できれば、それにこしたことはありませんから。
ただですね。だからって、単純にボリューム減らせばいいってもんじゃないです。
【問題】文章ボリュームが多い
↓ ↓ ↓
【結果】だから減らす
・・・という思考方法は単純に考え過ぎです。ボリュームが少ないほうが読みやすいのは当然ですが、それによって削られる要素が出てくるとなると、また違う話になります。
「読みやすさ」だけを考えれば、そりゃ少ないほうがいいです。少なければ少ないほど、読みやすくなります。シンプルにすればするほど、わかりやすくなります。
ただ、読みやすさって誰の読みやすさを考えてますか?
よくある会議。ホームページとかチラシとかを議題とした会議で、複数人が参加していれば、そこにいる人だけの意見が出てきます。
「これっておかしくない?」
「こんなの読まないよ」
「パッと見のわかやすさが無いね~」
などなど。
ちょっと待ってください。
【誰のための文章か】を考えてますか?
会議に参加人たちは言いたい放題。ほとんど“好み”だけで話しているケースが多いです。【問題】はボリュームが多いとか、この量だと読めない・・・ってことじゃないんです。
【問題】は、なぜ対象の人が行動してくれないのか?…です。その問題から考えると、【結果】として「まだ足りない要素がある」という風に結論が出るかもしれません。それは現状の内容や事業によって変わります。
見据えている場所が違っていたりするんです。そんなことは世の中に頻繁に起きている事象です。
先日の私のお客さんから言われました。
「これもっと半分ぐらい削って、読みやすくしてくれますか?」と。
私は答えました。
「削ることはいいですけど、それによって●●という要素が無くなりますよ」と。
「そもそも対象の方ってこういう人ですよね。そうすると、この要素は必要ですよ」っていうお話をすると納得していただけました。
不必要な文章や重複事項が出ていることもあるので、そういうときはできるだけ削ります。(ただ、重要なことを別視点で何度も伝えるということもあります。)
ボリュームはできるだけ少ないほうがいいです。が、それは結果として目指すべきものであって、原因として設定すべきではないのです。
大変くどくなってしまいましたが、私の伝えたいことが30%でも伝わればと思います。